先日のブログで予告しました通り、今日はこの話題。

この時季が旬の「白魚（しらうお）」と「素魚（しろうお）」について。

漢字で書くと全く違う魚類であることは明らかなのですが、ちょいちょい間違えてしまうこの2種のお魚。

では本題に入りましょう。

「しらうお」「しろうお」と名前はそっくりな上に、地域によっては素魚も「しらうお」と呼ばれるこもあるので、混同しやすい2種類の魚なのです。紛らわしいので、ここでは「白魚」「素魚」と漢字で表記しますね。

白魚はちょうど今ぐらいの時季が旬で、市場で見かけることが多くなっています。体全体が白く半透明で、顔がとんがっています。キュウリウオ目シラウオ科の魚で、北海道、青森、秋田、茨城など東日本中心に漁が行われているそうです。

一方、素魚は透き通った身体で茶色っぽい骨が透けて見え、顔が丸みをおびています。スズキ目ハゼ科の魚で、北海道南部から九州南部まで棲息してるそうです。

また、白魚は水揚げされて空気に触れるとすぐ死んでしまう弱い魚です。そのため、水揚げ後、時間を置かずに鮮度が良いうちは生で食べられますが、鮮度の良いものが手に入りにくいので、生は市場でも高級品です。生でなくても卵とじにしたり、天ぷらで食べるととてもおいしいです。

一方、素魚は和歌山県有田郡の湯浅町を流れるの「広川」の近くの料理店で名物になっているぐらい、採れたての生きたままをポン酢で食べる“踊り食い”が有名な魚です。

どちらもほのかな甘みとわずかな苦味があり、春の到来を感じさせる素材なのです。

市場で見かけることがありましたら仕入れて参ります。

お品書きに書いてありましたら、ぜひお召し上がりくださいませ。